香港特別行政区の梁振英 (CY・リョン) 行政長官は1月15日、「恵まれない人々を支援し、若者の活躍を促して、香港の可能性を解き放つ」と題した2014年度施政方針演説の中で、主要な取り組みを明らかにしました。
梁長官は、「政府は経済発展の促進、市民生活の向上、そしてより効果的な統治に向けた政治制度発展の推進に全力で取り組んでいる。政府は安定を維持しつつ、適切な積極性をもって変化を求めねばならない」と語りました。
社会が直面している課題を克服し、香港の潜在力をフルに発揮するための基盤として、香港政府は経済発展の促進に注力していきます。
さらに梁長官は、「われわれは既存の優位性を活用し、より確かで強固なものとするとともに、あらゆる面において中国本土や諸外国との協力を強化し、産業の多様化と力強い成長を促すべきである」と述べています。経済発展委員会、金融発展局、および香港・本土経済貿易協力諮問委員会が、全力で取り組みを進めていることにも言及しました。
地域協力を推進するため、政府が香港経済貿易代表部のアジアでの増設を検討することも明らかにされました。
梁長官はまた、香港は今年初めから香港-ASEAN(東南アジア諸国連合)自由貿易協定の正式な交渉を開始することで、ASEANの同意を取り付けたと述べました。
一方、住宅不足の解消に向け、「政府は土地や住宅の供給を短・中・長期的に増やすべく最大限の努力を払っており、長期的な住宅政策の策定を進めている」と梁長官は話しています。
今回の施政方針演説では、貧困の軽減を目的とした一連の施策が発表されました。その中には、20万余の低所得世帯が恩恵を受ける低収入勤労者世帯手当の導入も含まれます。
昨年12月には、2017年の行政長官、2016年の立法会議員の選出方法について、市民からの意見募集が開始されました。政府は基本法および全国人民代表大会常務委員会の解釈・決定に基づき、普通選挙の実現に向け前進しています。