香港ではこのほど2つの歴史的建造物の再生が完了し、それぞれクリエイティブ産業と中国文化の振興を図る施設として、新たな 息吹が吹き込まれました。いずれも香港の文化的ランドマークとして、一般に公開されています。
セントラルのハリウッド・ロードにある旧警察官舎が、2年以上にわたる改装工事を経て、デザイン・クリエイティブハブPMQとして生まれ変わりました。6月21日に行われた式典で、梁振英(CY・リョン)行政長官が正式オープンを宣言しました。
施設内には、デザイナーやクリエイターが製品、アイデアやサービスを展示・販売する100以上のクリエイティブスペースに加え、イベントスペース、飲食店やショップもあります。
歴史的な建物を残してクリエイティブ産業のために活用するPMQは、香港の歴史・文化遺産の保護、そして芸術・文化活動の振興という、香港政府が掲げる2つの目標を具現化するものです。
PMQはもともと香港初の公立学校である中央書院の校舎であり、これを1951年に改築して家庭を持つ若い警察官用の初の宿舎としたもので、2000年以降は使われていませんでした。詳細はウェブサイト(http://www.pmq.org.hk)でご覧いただけます。
新界の荔枝角病院跡地に立地する歴史的な施設である饒宗頤文化館は、中国文化を振興し文化交流を促進するセンターとして再生しました。
同館は美しい景観を備えた文化センターで、3万2,000平米の敷地に建つ平屋あるいは2階建ての10余りの建物に、展示ホール、講堂、宿泊所「翠雅山房」(部屋数89)、レストラン、土産物コーナー、 劇場などが入っています。
市街地にありながら、静かで文化的な雰囲気を味わえる場所となっており、特に文化交流を目的とする来訪者を歓迎しています。開館式は6月16日に行われ、梁行政長官も出席しました。詳しくは ウェブサイト(www.jtia.hk)をご覧ください。