梁振英(CY・リョン)行政長官は1月13日、2016年施政方針演説を行い、経済を発展させ、技術革新と科学技術を支援し、教育を向上させ、医療を改善するための広範囲にわたる政策を発表しました。
「今年は、国の第13次5カ年計画の始動、『一帯一路』構想の実行開始、またさまざまな技術革新・科学技術政策のキックオフの年である」と梁長官は述べました。
経済発展について梁長官は、国の第13次5カ年計画と中国本土の「一帯一路」構想の下、香港は「一国二制度」を最大限に活用して機会を追い求めていくと語っています。
香港の「一帯一路」への参画のための戦略や方針を策定するハイレベル運営委員会の議長を梁長官が務める一方、関係各機関の取り組みを調整するため「一帯一路」事務所が設立されます。
政府は経済の高付加価値化を進めるべく、金融サービス、運輸交通サービス、物流産業、貿易および専門サービス、そして観光の発展を推進していくと梁長官は述べました。
香港は、インフラ事業の資金調達やリスク管理を含めた国際金融センターとしての役割を強化、拡大し、人民元関連の金融サービスや商品の深化を図るとし、他の優先分野は、調停と紛争解決、保険および再保険、企業財務機能、教育、文化交流であると表明しました。
また、10カ国から成る東南アジア諸国連合(ASEAN)との自由貿易協定に関する交渉は今年完了の見込みであり、インドネシアには香港経済貿易代表部を開設すると発表しました。香港経済貿易代表部は、協力強化のため、韓国にも新設される予定です。
技術革新と科学技術に関しては、さまざまな関連政策に対して50億香港ドル(米ドルで約6億4,100万ドル)近くの予算を投入します。さらに、クリエイティブ産業の発展を後押しするため、「クリエイトスマート計画」に4億香港ドル(約5,100万米ドル)、「芸術発展同額負担助成計画」に3億香港ドル(約3,800万米ドル)を注入します。
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