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【進出事例】2021年7月4日
Impossible Foods Hong Kong

Impossible Foodsがアジア展開を加速

米国のプラントベース食品会社Impossible Foods、アジアを優先市場と位置付け、小売事業の国際展開促進に向け香港の事業を一段と強化

「香港は、世界最高レベルの食通や、トレンドを生み出すシェフの拠点です」

Impossible Foods Hong Kong  ゼネラル・マネジャー
ハイジ・ナム氏(Heidi Nam)

健康や環境、倫理面の理由から植物由来の食事に切り替える人が増える傾向にあるが、多くの人は肉の味の満足感は妥協したくないと感じている。Impossible Foodsは、世界の食料システムの持続可能性と生物多様性を回復することを使命とし、動物性の肉と比べて見た目や味、栄養、食感を損なうことのない植物性食品を開発した先駆者である。

Impossible Foods Hong Kongゼネラル・マネジャー ハイジ・ナム氏は、「私たちの使命は、2035年までに食料生産技術として動物の必要性をなくし、世界の食料システムを持続可能なものにすることです」と説明する。さらに「私たちは、少量の天然資源を使っておいしくて栄養価が高く、手頃な価格でかつ持続可能な植物性の肉、魚、乳製品を作ります。私たちの種の生存には、気候変動の時計を反転させることが不可欠であり、プラントベースの食事は個々がそのためにできる最も強力な手段なのです」と語る。

アジアの需要急増

同社は、Impossible™Burgerを2016年に米国で発売した後、活気あるアジア市場に目を向け、事業拡大には香港が最適だと考えた。ナム氏は、「アジアにおける肉の需要は世界のどの地域よりも急速に伸びています」と指摘し、「特に香港は、世界でも1人当たりの肉消費量が多い有数の都市であり、世界最高レベルの食通や、トレンドを生み出すシェフの拠点です」と話す。

さらに「私たちは2018年に初めて香港に海外進出し、地元でとても愛されているいくつかのレストランで当社の商品の提供を始めました。1年後にはマカオ、シンガポールなど他のアジア市場にも展開しました。それ以来、私たちは世界での飛躍に向け期待を高めています」 と語る。

Impossible Foodsの製品は現在、世界の3万以上のレストランで提供されている。米国では2019年に食料品店での販売を開始し、小売り事業はその後2020年10月にアジアに進出したのを手始めに国際展開を拡大している。同社は規模の経済の拡大に伴い、2020年3月には卸売価格の15%引き下げを達成。その後、2021年にはさらに2度にわたって値下げをした。この中には、香港で最近実施した小売価格の20%超の引き下げも含まれている。こうした動きは、手頃な価格の持続可能なプラントベースの食肉を作るという同社の使命につながっている。

多様な食文化が息づく国際都市

ナム氏はImpossible Foodsの成功の秘訣を次のように語る。「市場を詳しく把握して、それに適応したアプローチを取り、共鳴を得られるような形で参入することがすべてです。香港では、肉料理で名高いシェフと共に取り組みを始め、信頼を得るためにすべてのレストランのメニューにImpossible Foodsの製品を取り入れ、市場が持つ食の多様性を体現しました。香港の人たちは新しいモノやコンセプトにオープンで、食べ物の選択を通して持続可能性の意識を高めることに関心があることが分かります」。

同社にとって、香港は単なる出発点ではない。それは「香港にはアジア料理の種類が非常に多く、近隣市場の消費者のニーズをよりよく理解するのに役立ちます」というナム氏のコメントが物語っている。Impossible Foods シニアバイスプレジデント(国際担当)ニック・ハラ氏(Nick Halla)がこのほど香港に駐在となったことも、同社のアジア展開における香港の役割の重要性をあらためて示している。

04.07.2021

https://impossiblefoods.com/hk

Fast Facts

  • 米カリフォルニア州に本社を置くImpossible Foodsは2011年にパトリック・O・ブラウン氏(Dr. Patrick O. Brown: スタンフォード大学 生化学名誉教授、元小児科医)が設立。
    香港では現在約5人の従業員が現地のマーケティング、販売、事業開発、流通業者や小売業者との渉外を担当。

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