【進出事例】2022年3月
[ケーススタディ]
プライベートエクイティ投資会社のAlpha Win、香港の資本市場に対する優遇政策の恩恵により大きく成長
Alpha Win Capital Limited (Alpha Win) は、2020年に香港内外の資産運用の専門家により設立されました。香港に本社を置く同社は、生物医学とテクノロジーの分野に特化した株式投資を中核事業としています。
香港政府は金融市場の発展を積極的に推進していると、Alpha WinのCEO Li Ying氏は指摘します。バイオ医薬品企業の香港証券取引所への上場を奨励する政策や、特別目的買収企業(SPAC)の新しい上場制度など柔軟な上場基準を設け、投資プロジェクトのエグジット戦略の幅を広げました。さらに、私募ファンドが香港の有限責任組合として登録できる有限責任組合ファンド(LPF)制度を導入しました。この制度により、香港で設立される民間投資ファンドは増加しており、Alpha WinもLPFを登録しました。Li氏は、これらは香港の金融・資産管理業界の国際競争力を高める重要な政策的取り組みであると確信しています。
パンデミックにより、多くの企業はデジタル化のプロセスを加速し、投資家はバイオテクノロジー企業に注目しています。この傾向はAlpha Winにプラスに働き、成長の余地を拡大しています。今後、同社は投資先企業に資本と資源を注入し続け、3〜5年の間に、香港を拠点にGBAにサービスを提供するブティック型プライベートエクイティ投資機関に成長することを目指します。
「資産運用業界にとって、香港は成熟した金融市場であり、中国本土および世界の主要窓口です」とLi氏は語ります。
詳しくはこちら:
https://www.investhk.gov.hk/en/case-studies/driving-growth-through-new-policy-initiatives.html
資産運用会社AvantFaire Investment Managementは、テーラーメイドの資産運用サービスを通じて、ファミリーオフィスの社会・環境的インパクトにおける目標達成を支援
AvantFaireは、持続可能な都市、コミュニティ、農村の開発に焦点を当てたインパクト投資の機会を提供しています。アジアで初めてBコーポレーションの認証を受けた株式運用会社で、国連が提唱する「責任投資原則」と国際金融公社が主導する「インパクト投資の運用原則」に署名しています。「私たちは2019年に、弊社初のインパクト・ファンド・オブ・ファンズを立ち上げ、まもなくダイレクト投資マンデート業務サービスを提供する予定です」とAvantFaire Investment Managementの創業者兼CEO Catherine Chen氏は述べ、グレーターチャイナにおけるインパクト投資のエコシステムを促進するために政府が主催するイベントで、定期的に講演していると付け加えました。
Chen氏は、AvantFaireの本社が香港に選ばれたことについて次のように語りました。「香港は1世紀以上にわたって世界のビジネスの中心地です。世界のさまざまな地域の人々とコラボレーションすることは、文化の多様性と包括性を受け入れている香港のビジネスマンのDNAにすでに組み込まれているのです。インパクト投資会社として、私たちは規制の明確さと安定性、そしてESGと持続可能性に向けた全体的な政策の方向性を重視しています。プロフェッショナルな人材が揃っているため、適切なチームを編成し、非常に迅速に事業を立ち上げることができました。設立以来、投資チームの中心メンバーの入れ替わりはなく、香港の人材の質の高さには満足しています」
詳しくはこちら:
https://www.investhk.gov.hk/en/case-studies/investment-impact.html
[プレスリリース]
ブラジルの大手ECプラットフォーマーAmericanas、香港に調達オフィスを開設
ブラジルのEコマース小売大手、Americanasは2022年2月25日、香港に調達オフィスを開設しました。国際貿易センターとしての香港の地位を活用し、この地域での対外貿易事業、特に大陸からの輸入事業を加速させると発表しました。
「Americanasは、イノベーションと自社ブランドの品揃え、収益性、競争力の強化に重点を置き、海外との取引を加速させる計画です。香港事務所では、国際物流業務経験の豊富な現地の幹部チームが、弊社グループの越境業務のサポートに加え、サプライヤーとの厳しい交渉、潜在顧客の発掘、品質管理の強化に焦点を当て、運営をしています」と、Americanas 香港事務所 ディレクター Sergio Alcure氏は語りました。
さらに、「私たちは、オンラインプラットフォームを通じて、国際的なサプライヤーとブラジルのお客様をつなげたいと考えています。香港の現地チームとともに、サプライヤーの数を増やし、ますます幅広い国際的な品揃えを、より競争力のある価格で提供する予定です」 と続けました。
詳しくはこちら:
https://www.investhk.gov.hk/en/news/americanas-opens-new-sourcing-office-hong-kong.html
ドイツに本拠地を置くスマート照明ソリューション企業Sycra Technologies Limited、グローバル展開に向け香港の事業を拡大
ドイツのスマート照明ソリューション企業であるSycraは2022年3月25日、世界戦略の一環として、香港のハイテクに優しいビジネス環境と有利な政策を活用し、香港チームを拡張したことを発表しました。
2018年に香港で設立されたSycraは、コネクテッドオートメーション技術の研究開発をリードしてきました。香港サイエンスパーク(HKSTP)が運営するIncu-Tech Programmeに参加し、HKSTPとサイバーポート(Cyberport)のインキュベティやテナントのための研究者人材プログラムResearch Talent Hubを通じて技術人材を採用し、製品開発で良好な前進を遂げました。
SycraのCEO Asher Sun氏は、「スマート照明というニッチな市場で需要が高まっていることから、戦略的な立地である香港を通じて、国内外での存在感を高めることにしました。香港は、中国本土の生産能力と、革新的な技術や生活を便利に変化させる製品に対する世界のニーズをつなぐ架け橋として機能しています。それだけでなく、弊社のようなテクノロジー企業を歓迎し、多くの政府機関による支援を受けられる技術拠点として、当社の事業展開に大きく貢献する場所です」と述べています。
さらに、同氏は次のように続けました。「香港は多様な人材の宝庫で、どのようなビジネスであれ、全般的に歓迎されます。香港の今後の発展や課題は、私たちが行っていることと一致しています。私たちのブランドを成長させるには、間違いなく最適な場所です」
また、「香港事務所は、現在、当社のSMART SYSTEMの中核となる研究開発チームの技術の中心を担っており、当社の地域本部であると同時に、香港域内のみならずアジア太平洋地域、さらにはヨーロッパでの事業展開の要となる場所です」とSun氏は付け加えました。