【進出事例】2023年8月
[プレスリリース]
米国のデジタル資産保管機関がベンチャーキャピタルと香港事業を拡大
米国を拠点とするAegis Trust & Custodyは、デジタル資産のカストディアン(保管機関)としてグローバルな地位を強化するため、香港の大手ベンチャーキャピタル2社と提携し事業を拡大します。
Aegis Trust & Custodyは、包括的で規制に準拠した保険付き資産保管サービスを世界中の機関投資家に提供しています。2019年に香港でトラスト登録・企業サービスプロバイダーライセンス(TCSP)を取得して以来、目覚ましい業績を上げています。
創業者兼CEOのSerra Wei氏は、次のように述べました。「香港は、健全で強固な金融規制、優秀な専門人材を備え、資本を自由に移動できる国際金融ハブです。アジアの中心に位置し、中国本土にも近いため、広域的な事業拡大に最適な選択肢です」Wei氏は、こうした香港独自の利点を活かし、世界中の機関投資家をさらに香港に誘致したいと語りました。
01.08.2023
[進出事例]
アイスランド生まれの老舗乳製品ブランドが香港に上陸
創業100年以上の歴史を持つアイスランド食品グループ大手Kaupfelag Skagfirdingは、「Isey SKYR(イーセイ スキル)」を香港のスーパーマーケットで発売します。
スキルはヨーグルトに似たアイスランド伝統の乳製品で、高タンパク、低脂肪、低炭水化物、低糖質のスーパーフードです。Isey SKYRは90年以上スキルを製造してきた老舗ブランドで、伝統のレシピと革新技術でアイスランドの食文化を支えています。
Isey SKYRのDeputy CEOであるAudrey Pi氏によると、自社調査で中国では高品質の乳製品に大きな需要があることがわかりました。そこで香港を足がかりに、大中華圏市場へアイスランドの伝統的乳製品を広めていきたいと考えています。「香港は東洋と西洋が出会う場所で、多様な文化や食習慣だけでなく、自由市場経済とオープンなビジネス環境でも知られています。また、コモンローに基づく香港の法制度は透明性、安定性や公平性でも定評があります。優秀な人材も揃い、当社がアジアでビジネスを拡大するには理想的な場所です」とPi氏は語りました。
11.08.2023
美術愛好家の楽園
世界的なオークションハウス、Phillipが西九龍文化地区(WKCD)に移転し、香港はオークションの中心地としての存在感を高めています。
Phillipsは8年前にわずか6人のチームで香港事業を始めました。6階建ての新アジア本社は、香港で初めて常設展示スペースとセールルームを備えたオークションハウスとして注目を集めています。同社代表のJonathan Crockett氏は、香港の特徴について次のように述べました。「他の国際都市と異なり、香港は美術品コレクターの基盤があり、アジアの主要取引ハブとしても機能しています。国際的なギャラリー、オークションハウス、アートフェアの拠点WKCDに、M+や香港故宮博物院などの名所がオープンしたことで、世界中の美術愛好家がさらに集まるでしょう」また、中国本土との近さ、強固な法制度、世界トップクラスの物流企業やインフラがオークション市場を支えていると言います。
Phillipsは草間彌生の作品Pumpkinをオークションに出品し、WKCDに進出した相乗効果を活かしています。このオークションは、M+で開催された日本人アーティストの展覧会と同時期に行われ、これまでオークションに出品された草間作品の中で最高額となりました。
01.08.2023
詳しくはこちら(英):
https://www.investhk.gov.hk/en/case-studies/heaven-art-lovers.html
英国証券会社がグローバルな投資メリットを活用
Vantage Capital Markets(VCM)は、金融知識と香港の国際資本を活用し事業拡大を図ります。
VCMは、グローバル市場を熟知する英国を拠点に、30年以上国際機関やファミリーオフィスを支援してきました。2008年、中国と欧州の投資家のコネクションを活かして香港に進出し、2022年にコーポレートファイナス&キャピタルマーケット部門を設立しました。東京とドバイにもオフィスを開設しています。
VCMマネージングディレクター兼キャピタルマーケット責任者のLisa Lim氏は、香港は国際企業にアプローチしやすいと言います。「アジアの投資家はポートフォリオの多様化を求めています。香港やシンガポールに進出したい企業のため、当社は東南アジア市場一帯を網羅しています。一方、活況な中国本土のパートナーや資本を求める欧州企業にとっても大きなチャンスがあります」とLim氏は述べました。
VCMコーポレートファイナス&キャピタルマーケット部門CEOのFederico Bazzoni氏は、今年香港は新しい時代を迎えると感じています。「パンデミックからの回復後ここ数ヶ月は、金融投資が好調です。大湾区の投資家を紹介してほしいという企業が増えています。テクノロジー企業も香港進出の可能性を積極的に探っています」同氏は、故郷である香港はビジネス環境、交通の便、サービスにおいてもすべてが揃う世界トップクラスの都市だと締めくくりました。
03.08.2023
詳しくはこちら(英):
https://www.investhk.gov.hk/en/case-studies/global-investment-advantages.html
安全で健康なスマートシティを推進
AirGuardは、誰もが安全で健康的に過ごせる室内空間を作り出しています。
2021年に設立したAirGuardは、データと最先端技術を活用した独自の室内空気品質デバイスやセンサーを販売しています。創業数年で成長軌道に乗り、香港で大型契約を複数結んだほか、中国本土、日本、タイやアジア諸国へも進出しています。
同社の広報・ESG責任者のTony Leigh氏は次のように述べました。「香港は、当社のようなデータ・技術主導のスタートアップにとって完璧な拠点です。イノベーション&テクノロジー(I&T)は、アジアでこの分野をリードするハブとして重要性を増しており、2017年以降、香港政府はI&Tエコシステムの構築に1,500億香港ドルを投資しています」また、Leigh氏は、香港の優秀な人材についてこのように語りました。「香港はその多様性豊かな人材プールを誇るべきです。AirGuardのチームは多文化的で、多言語を話し、他のアジア都市ではなかなか真似できないでしょう」
08.08.2023
詳しくはこちら(英):
https://www.investhk.gov.hk/en/case-studies/promoting-safe-smart-and-healthy-city.html
カナダの建築設計事務所 香港と大湾区で成功する秘訣
B+H Architectsは香港の一人事務所から10年で大湾区の一流プロジェクトを手がけるまでに成長しました。
カナダに本社を置く建築設計・コンサルティング会社B+H Architectsは、社名をBold(大胆な)とHuman(人間らしい)というシンプルな言葉で表現しています。アジア地区エグゼクティブディレクター兼香港オフィス共同マネージングディレクターのCatherine Siu氏は述べました。「当社のモットーは、限界を設けず、野心的でクリエイティブでありながら、人間らしさも大切にすることです」
2012年、Siu氏が唯一の従業員であったB+H Architectsは、今では20人以上の建築家を擁するまでに成長しました。大湾区の急速な発展に伴い、2021年には深圳事務所を設立し、深圳自然史博物館や深圳小児病院など大湾区で最大規模の建築プロジェクトを手がけています。同社は、建築業界で大湾区に参入する鍵は、重要な人材を惹きつける香港を拠点とすること、大湾区の地域設計機関との緊密な関係を構築することだとしています。
「今後5年で大湾区での受注を倍増させたいと考えています。この素晴らしい地域に当社が建築永続的な足跡を残せるチャンスは大きなモチベーションになります」とSiu氏は期待を寄せました。
14.08.2023
オランダの建築会社: 香港から無限に広がる可能性
国際建築事務所OMAは、香港オフィスをアジア太平洋地域の重要プロジェクトの足場と位置付けています。
オランダ人建築家Rem Koolhaas(レム・コールハース)が約50年前に設立したOMAは、ロッテルダム、香港、ニューヨークに事務所を構え、大規模なマスタープラン、公共施設、商業スペースから小売ブティックやインスタレーションまで幅広いプロジェクトを手がけています。2009年に開設したOMA香港オフィスは、台北のパフォーミングアーツセンター、ソウルのギャラリア百貨店、テンセント北京本社、深圳のK11ショッピングモールなど、アジア太平洋地域の大型開発事業に携わっています。
香港オフィスを統括するパートナー、Chris van Duijn氏は次のように述べました。「香港の有利な立地とオープンなビジネス環境によって、当社は豊富なリソースを活用でき、ビジネス感覚を高めたり、近隣地域の潜在的投資家と関係を深めたりできます。また、多文化な基盤が世界中のクリエイティブな人材を惹きつけています」
van Duijin氏によると、広東・香港・マカオ大湾区を強力な経済圏に発展させようとする中国政府の取り組みが、前海に多くの商機を生んでいます。また、大湾区や中国国内で発展途上の都市では、革新的な建築への大きな需要があると言います。OMAは今後、香港チームの柔軟な対応力を活かし、東南アジアや韓国で積極的に事業を開拓していく予定です。
18.08.2023
詳しくはこちら(英):
https://www.investhk.gov.hk/en/case-studies/architecture-sky-s-limit.html