ニュースリリース
香港経済貿易代表部、仙台で「香港 ― 発展のパートナー」セミナーを開催 ~ 香港の活用を地元企業に呼びかけ ~
香港特別行政区政府駐東京経済貿易代表部(香港経済貿易代表部)は、本日(8月27日)仙台市にて「香港 ― 発展のパートナー」と題した香港ビジネスセミナーを開催した。
セミナーで同代表部の黄碧兒(サリー・ウォン)首席代表は、出席した約140名の地元政財界幹部に対し、香港が提供する数多くの貿易・投資機会をつかむよう呼びかけるとともに、海外進出のパートナーとして香港を推薦した。
黄(ウォン)首席代表は講演の中で、香港にあふれる数多くのビジネスチャンスや香港の利点を紹介し、その活用を地元企業に促した。
「香港は一貫して自由貿易と自由市場を堅持してきた。香港では資本の自由な流れが確保されており、外国為替規制は存在しない。香港にはこうした自由があるほか、その税制が非常に低率で簡素なものであることも大きな利点である。消費税、キャピタルゲイン税、さらには相続税も香港にはない」
「香港はクリーンで透明性と効率性の高い政府を有し、一切の腐敗を許さず、全員が平等な条件で競争できる環境が整っている。香港ではコモンローが施行されており、その法制度は独立した司法に支えられている」と黄首席代表は述べた。
このような基礎的な強みにより、アメリカのヘリテージ財団は18年連続で香港に「経済自由度世界一」の評価を与えている。また今年5月には、スイスの国際経営開発研究所が昨年に引き続き、香港を「世界一競争力のある経済」と評価した。
海外企業が香港に信頼を寄せていることは、約7,000社もの海外企業が香港に進出していることからも伺える。「そのうち、220以上の地域統括本部と、900を超える地域支社または現地事務所は日本企業が設置したものであり、その数はアメリカの企業に次いで2番目に多い」と黄首席代表は付け加えた。
急速に成長する中国の巨大市場への進出を考える日本企業にとって、中国へのゲートウェイである香港は最良のパートナーになれると黄首席代表は指摘。「香港は中国本土と、経済貿易緊密化協定(CEPA)という独自の自由貿易協定を締結しており、この協定により香港は中国本土市場に参入する際の理想的な跳躍台となっている」と述べた。
「CEPAの下で、“香港製”の製品はすべてゼロ関税で中国本土に輸出することができる。そして、CEPAは国籍に関係なく適用されるため、宮城県の企業をはじめ世界中の企業は、香港で企業を設立するか、香港企業と提携することでCEPAの規定を満たせば、地元の香港企業と同じ恩恵を享受できるのである」と黄首席代表は語った。
また黄首席代表は、中国の国際金融センターとしての香港の役割も引き続き増大していることに言及し、昨年香港は、全世界の人民元建て貿易決済額の約92パーセントに当たる1兆9,000億元分を扱ったと述べた。
さらに、「経済基盤の一層の多様化を進めるため、香港は6つの新成長産業の発展を図っている。具体的には医療、試験・認証、教育、技術革新・科学技術、文化・クリエイティブ産業、および環境産業である」と説明した。
黄首席代表は、香港と日本は互いに協力し、ともに成長する素地が大いにあるとし、「仙台や宮城の企業に、その規模にかかわらず、香港にあふれるビジネスチャンスを活用してほしい」と黄首席代表は呼びかけた。
セミナーでは、香港貿易発展局と香港政府観光局の代表者も講演を行い、それぞれ香港での事業展開や旅行業界にとってのビジネス機会について語った。また、香港で事業を展開する農業生産法人 (有)伊豆沼農産の代表者も講演を行い、その経験を紹介した。
今回のセミナーは、香港特別行政区設立15周年を記念するイベントの一つでもある。
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