ニュースリリース

施政方針演説で技術革新・科学技術の推進に勢い

2016年1月13日

本日(1月13日)、2016年施政方針演説の中で梁振英(CY・リョン)行政長官は、香港の技術革新・科学技術部門推進のための多くの政策を発表した。

長官は、近頃設立された技術革新・科学技術省(ITB)が、香港の技術革新・科学技術の発展を支援、調整、補完すると述べた。

「ITBは、大学、香港サイエンスパーク、工業団地、サイバーポート、生産性委員会、応用科学技術研究機関、および4つの他の研究開発センターの業務を調整し、科学研究、開発、生産の確固とした体制を構築する。」

香港の研究努力は大学に集中しており、技術革新や科学技術開発の主要な問題は、大学の研究成果をいかに商業化するかにあると長官は語った。

「大学補助金委員会の助成を受けている各大学が、より多くの中流応用研究計画を遂行するのを奨励すべく、政府はITBに20億ドルを割り当てる。」

「割り当てからの投資収益は、それら大学が行う研究の資金として使われる。」

政府は年間1億ドル以上を確保して、香港と中国本土の中国国家技術研究センターの6つの香港支局、香港にある16の国家重点研究所パートナー実験室との間で、広範囲に渡る学問分野の研究開発協力を支援する。

世界的に有名なスウェーデンのカロリンスカ研究所が、サイエンスパークに初の海外研究施設を開設する一方、マサチューセッツ工科大学が香港に初の海外技術革新ステーションを設立すると長官は述べた。

「香港は技術革新・科学技術産業の発展において、『一国二制度』の利点を享受している。トップレベルの研究開発機関を世界中から誘致するのに加えて、我々は国家および地域レベルでもっと積極的に中国本土との協力の機会を模索できる。」

香港のサイエンスパークは580社の企業を収容し、11,500人が就労している。

サイエンスパークの総床面積は第3期完工時点で330,000平方メートルに増え、今後2、3年の開発ニーズを満たす。香港サイエンス・アンド・テクノロジーパーク社は、その総床面積をさらに約70,000平方メートル増やす計画であることを長官は付け加えた。

長官は、「再工業化」もまた経済成長にとって可能性のある新たな分野であると語った。政府と香港サイエンス・アンド・テクノロジーパーク社はハイテク生産を促進し、高付加価値技術産業並びに高付加価値製造工程を誘致するため、工業団地に関する方針を見直した。

また、香港生産力推進局は産業のグレードアップや転換を支援し、企業の再工業化の受け入れや、高付加価値生産への動きに手を貸すと付け加えた。

予期される科学技術研究や新たな工業利用用地への需要増加を考慮し、「政府は蓮塘/香園圍出入境管理所近くの用地を特定し、サイエンスパークや工業団地を開発する」と述べた。

長官は、「起業支援、コ・ワーキング・スペース等を含む、香港の新規事業状況は近年有望な成長を見せている」と語った。

「サイエンスパークやサイバーポートを通じ、政府は引き続き、さまざまな発展段階にある新興企業を全面的に支援する。」

「サイバーポートは起業支援計画枠を増加し、業界や市場の最新の情勢に対応するため、金融テクノロジーやEコマースといった分野のための新たな集合クラスターを設立する。」

「サイバーポートはまた、今後1年でスマート空間小規模オフィスやワークステーションを50%増やし、ICT(情報通信技術)産業の開発ニーズを満たすべく、設備や空間のより良い利用方法を調査する。」

「サイバーポートは2億ドルを割り当て、ICT新興企業への投資のためのサイバーポートマクロ基金を立ち上げる。」

政府は20億ドルを確保して技術革新・科学技術ベンチャー基金を設立し、マッチングベースで民間のベンチャーキャピタルファンドと共に投資を行う、と長官は付け加えた。これで、地元の技術革新・科学技術新規事業に対し、ベンチャーキャピタルからより多くの投資を誘致することになる。

技術革新と科学技術は、通信、交通、医療、教育、環境、社会的秩序、消費者支出、食品安全等、日常生活を広い範囲で改善すると長官は語った。

政府はより良い生活のための技術革新・科学技術基金設立のために5億ドルを確保した、と長官は述べた。この基金は、革新的アイデアや科学技術を日常生活に適用する事業の資金調達に使われる。

政府は今後3年間に、無料Wi-Fiホットスポットの数を現在の倍の34,000にまで段階的に増やし、全ての公共賃貸住宅団地や公立病院、市場、公園、休憩所、散歩道、観光名所、公共交通乗換え地点、陸路の出入境管理地点に無料Wi-Fiを提供する。

「政府関連施設での現在のWi-Fi接続速度を段階的に倍増し、セキュリティも強化する」と長官は述べた。

「我々は政府や非営利組織が運営する全ての青少年サービスセンターや勉強室に無料Wi-Fiを提供し、Eラーニングを支援するために学校と提携して学校のWi-Fiサービスを改善する。」

以上