9月と10月の2カ月間、福岡では香港関連のさまざまなイベントが開催されました。多様な分野で行われた一連のイベントや活動は、九州における香港のプロモーションとして、過去最大の規模となりました。
香港経済貿易代表部は、9月13日から23日まで開催された「アジアフォーカス・福岡国際映画祭2013」に特別協力。同映画祭では今回、香港映画にスポットライトを当て、オープニング上映とオープニング・レセプションは、"香港ナイト"と称して行われました。
同映画祭のオープニング作品に選ばれた香港映画『狂舞派』は大好評を博し、映画鑑賞後の観客の評価によって決定される福岡観客賞を獲得しました。ヒップホップダンスに情熱を注ぐ若者たちを生き生きと描いたこの映画はアダム・ウォン監督の作品で、香港映画発展基金による資金面でのサポートを受けて製作されました。この基金は、香港政府が地元映画産業の長期的発展に寄与するプロジェクトを支援する目的で設立したものです。
同映画祭では、協賛企画として9月19日から24日まで開催された「東アジア映画フェスタ2013」と合わせ、計6本の多彩なジャンルの香港映画が上映されました。『狂舞派』に加え、『桃さんのしあわせ』、『奪命金』、『狼たちのノクターン<夜想曲>』、『大魔術師Xのダブル・トリック』、『盗聴犯 狙われたブローカー』が上映され、観客を楽しませました。
オープニング上映/香港ナイトで約350人の映画ファンを前に、香港経済貿易代表部の黄碧兒(サリー・ウォン)首席代表は、香港はビジネスと金融の中心地として広く知られているが、この街には他にもいくつもの顔があると述べました。さらに、「自由で活力にあふれる香港では、芸術や文化が栄えている。香港は昔から外に開かれた都市であり、人々の心もオープンだ。言論と表現の自由は、香港の憲法である基本法で保障されている」と語りました。
10月2日には、香港経済貿易代表部と香港貿易発展局の主催により、ビジネスシンポジウム「"think GLOBAL,think HONG KONG" 国際化へのパートナー : 香港」が福岡で開催され、香港が海外市場での事業展開を目指す日本企業にとって理想的なパートナーであることをアピールしました。
九州経済連合会および九州日本香港協会との共催で行われたこのシンポジウムには、香港や中国本土、その他アジアや世界各国に広がるビジネスチャンスを活用しようとする九州の企業関係者等、約500人が出席しました。
黄首席代表はシンポジウムの閉会挨拶で、香港と日本の間で長年育まれた緊密な関係を指摘。香港が提供する多岐にわたる独自の優位性に言及し、国際的な事業拡大を図る上で、このような香港の強みを活用してほしいと九州の企業に呼びかけました。
シンポジウムに続き、同日午後には分野ごとの分科会が開かれました。食品・農水産品、環境テクノロジー、金融、ギフトの4つの分野で開催されたこれらの分科会には、各分野に携わる多数のビジネス関係者が集まりました。
また、シンポジウム終了後、黄首席代表は北橋健治北九州市長と会談し、香港と北九州市の関係をより深めるための方策について意見を交換しました。
今回開催されたこれらのイベントは、1988年東京に設立された香港経済貿易代表部の25周年記念行事の一環です。