香港でオフショア人民元業務が開始されてから、今年で10年が経ちました。
2004年2月、香港の銀行は世界で初めて、個人顧客にオフショア人民元銀行業務を提供できるようになりました。以来、香港は人民元建て金融商品の開発や人民元の国際化推進をリードする存在として、確固たる地位を築いてきました。
2013年末までに香港は、中国本土を除けば世界最大の人民元の資金プールとなっており、その額は1兆530億元と群を抜いています。また、2013年に香港経由で行われた人民元建て貿易決済の額は3兆8,410億元と、中国本土の人民元建て貿易決済の大部分を占めました。
グローバルな人民元ハブとしての香港の役割を維持、拡大するために、香港政府では引き続き政策面で中国本土当局への働きかけを行い、より多様で革新的な人民元を使った事業活動や商品を可能にすることで、人民元プラットフォームをより豊かなものとし、人民元業務における海外とのつながりを強めていきます。
加えて、中国の李克強首相は4月10日、香港と上海の株式市場の相互乗り入れ計画を発表。香港証券先物委員会と中国証券監督管理委員会は、両市場の取引の相互乗り入れを確立する試験プログラムの策定を原則的に承認しました。これにより、世界有数の国際金融センター、オフショア人民元業務センターとしての香港の地位は、さらに強化されることになります。