スイスの有力ビジネススクール、国際経営開発研究所(IMD)がこのほど発表した「2016年世界競争力年鑑」で、香港は昨年の第2位から首位に返り咲きました。香港が1位になるのは2012年以来、4年ぶりです。
この結果を受けて曾俊華(ジョン・ツァン)財政長官は、「IMDが香港の競争力を世界一と評価し、優れたビジネス環境づくりへの我々の一貫した努力が認められたことを歓迎する。世界的な激しい競争の中、香港は現在の競争優位性を維持するとともに、今後も新たな成長分野の開拓に努め、国際金融・貿易・ビジネスセンターとしての地位を強化して、長期的な競争力を高めていく」と述べました。
5月30日に発表された同報告書によると、香港は調査対象となった61カ国・地域のうち、総合ランキング第1位に輝き、スイス、米国、シンガポールがその後に続いています。またIMDは香港について、好ましいビジネス環境を提供するための一貫した取り組み、シンプルな税制と低い税率を通じたイノベーションの促進、資本の自由な流れ、中国本土と世界の資本市場をつなぐゲートウェイとしての役割といった点を評価しました。
今年で28回目の発行となる世界競争力年鑑は、「経済状況」、「政府の効率性」、「ビジネスの効率性」、「インフラ」の4項目を主要な要素として分析を行い、各国・地域の競争力を評価しています。香港は「政府の効率性」と「ビジネスの効率性」の両項目で、今年も引き続き世界第1位にランクされました。